宮城県の主な温泉地9か所を、地図と一覧にまとめました。仙台駅から車で30分の奥座敷もあれば、蔵王の山あいにぽつんと立つ一軒宿もあり、同じ県内でも湯の性格がかなり違います。11ある泉質のうち9種類が集まる温泉郷、胃腸の名湯として知られる秘湯、2008年に地下1,500mから湧いたばかりの新しい湯まで揃っています。
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地図の温泉地名を押すと、その温泉地の説明へ移動します(地図: © OpenStreetMap contributors)
| 温泉地 | 市町村 | 泉質 | ここが特徴 | 宿の数 |
|---|---|---|---|---|
| 秋保温泉 | 仙台市太白区 | ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 | 仙台駅から車30分。奥州三名湯のひとつ | 22軒 |
| 鳴子温泉郷 | 大崎市 | 炭酸水素塩泉・硫黄泉ほか(9種類) | 日本の11泉質のうち9種が揃う。5つの温泉地の総称 | 40軒 |
| 遠刈田温泉 | 蔵王町 | 硫酸塩泉・塩化物泉 | 蔵王エコーラインの入口。掲載施設は県内最多 | 85軒 |
| 作並温泉 | 仙台市青葉区 | ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉 | 広瀬川の渓谷沿い。開湯1300年の奥座敷 | 4軒 |
| 青根温泉 | 川崎町 | 単純温泉 | 標高約500m。1528年開湯、伊達家の御殿湯 | 8軒 |
| 峩々温泉 | 川崎町 | ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉 | 標高850mの一軒宿。日本三大胃腸病の名湯 | 1軒 |
| 鎌先温泉 | 白石市 | ナトリウム・塩化物・硫酸塩泉 | 1428年開湯。傷に効く「奥州の薬湯」 | 4軒 |
| 小原温泉 | 白石市 | 単純温泉(弱アルカリ性) | 「目に小原」。碧玉渓の渓谷にある岩風呂 | 1軒 |
| 松島温泉 | 松島町 | アルカリ性単純温泉 | 2008年に地下1,500mから湧いた新しい湯 | 7軒 |
※宿の数は、住所がその温泉地にある楽天トラベル掲載の宿泊施設を数えたものです(2026-08-03時点)。旅館・ホテルのほかペンションや貸別荘も含みます。松島温泉だけは温泉地名が住所に入らないため「松島温泉」を名乗る宿の数で、松島町全体では21軒が掲載されています。泉質は各温泉地の観光協会・宿の公開情報および楽天トラベル掲載情報によります。
秋保温泉(仙台市太白区)
仙台駅から車で30分ほど、名取川の渓谷沿いにある温泉地です。市街地からこれだけ近いのに大型旅館から小さな宿まで揃っていて、「仙台の奥座敷」と呼ばれてきました。鳴子・飯坂(福島)と並ぶ奥州三名湯のひとつで、かつては皇室の御料温泉だったことから「名取の御湯」とも呼ばれます。江戸時代には仙台藩の湯浴み御殿が置かれ、伊達政宗も入浴したと伝わります。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。塩分を含むぶん湯冷めしにくいのが特徴です。
鳴子温泉郷(大崎市)
鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首という5つの温泉地をまとめた呼び名です。この一帯だけで、日本にある11の泉質のうち9種類が湧いています。数キロ離れただけで湯がまるで違うのがこの温泉郷の面白いところで、中山平の「うなぎ湯」はpH8.9のとろりとした硫黄泉、いっぽう鳴子の滝の湯はpH2.8の酸性という具合です。宿の数も40軒と県内で群を抜いていて、湯めぐりを目的に行く人が多い温泉地。こけしの産地としても知られています。
遠刈田温泉(蔵王町)
蔵王連峰の東の麓、蔵王エコーラインの入口にある温泉地です。泉質は硫酸塩泉・塩化物泉。楽天トラベルの掲載施設は85軒と県内で最も多いのですが、これは温泉街の旅館だけの数ではありません。85軒のうち50軒ほどは八山・小妻坂に広がる温泉付きの貸別荘やコテージで、温泉街の旅館・ホテル・ペンションは30軒あまり。宿のタイプがいちばん幅広い温泉地とも言えます。温泉街には共同浴場も2つあり、青森ひばの「神の湯」には無料の足湯が付いています。遠刈田こけしの産地でもあります。
作並温泉(仙台市青葉区)
広瀬川の上流、仙台と山形を結ぶ国道48号沿いの渓谷にあります。行基や源頼朝が見つけたという発見伝説が残る古湯で、秋保と並んで「仙台の奥座敷」と呼ばれてきました。ただし仙台作並温泉旅館組合が開湯としているのは寛政八年(1796年)で、いまの4軒のうち大江戸温泉物語Premium 仙台作並(旧・鷹泉閣岩松旅館)がその年の創業です。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉で、源泉の温度は50〜60℃。刺激が少なく、肌あたりのやわらかい湯です。ただし楽天トラベルに載る宿は4軒だけで、選択肢という意味では秋保や鳴子とかなり事情が違います。
青根温泉(川崎町)
蔵王連峰の東麓、標高約500mの高原にある温泉地です。開湯は1528年で、古くから仙台藩主・伊達家の「御殿湯」として使われてきました。老舗の湯元不忘閣という宿の名は、伊達政宗がこの地を忘れまいとして名づけたと伝わります。泉質は無色透明の単純温泉。硫黄のにおいもなく、さっぱりとした入り心地で、温泉に入り慣れていない人にも向きます。
峩々温泉(川崎町)
青根からさらに山へ入った先にある一軒宿です。標高850mの山中で開湯150年、古くから「日本三大胃腸病の名湯」として湯治客が通ってきました。泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)とナトリウム-硫酸塩泉(芒硝泉)で、加温も加水もしないかけ流し。全国でも珍しく飲泉ができる湯で、ぬる湯(38〜42℃)と熱湯(47℃)を行き来する伝統の入り方が伝わっています。宿の周りに飲食店はひとつもなく、宿から出ない前提で行く一軒宿です。楽天トラベルの掲載は1軒だけ=この宿そのものが温泉地です。
鎌先温泉(白石市)
蔵王連峰の南、白石市の山あいにある温泉地です。1428年に木こりが鎌の先で見つけたという言い伝えから、この名がつきました。泉質はナトリウム・塩化物・硫酸塩泉で、鉄分を含むため薄い褐色。傷によく効くとされて「傷の鎌先」「奥州の薬湯」と呼ばれ、療養目的で通う人が多い温泉地でした。宿は4軒と少なく、湯治宿の面影を残す造りの宿が残っています。
小原温泉(白石市)
白石川が刻んだ碧玉渓(へきぎょくけい)の渓谷沿いにある、800年以上の歴史を持つ温泉地です。源泉の名前がそのまま「目の湯」で、古くから「目に小原」と言われてきました。泉質は弱アルカリ性の単純温泉、源泉は47〜67℃。岩棚をくり抜いて造られた共同浴場「岩風呂 かつらの湯」は白石市営で、渓谷の水音を聞きながら源泉に入れます。楽天トラベルに載る宿は1軒だけです。
松島温泉(松島町)
日本三景・松島でいちばん新しい温泉です。2008年に地下1,500mから湧き、「太古天泉 松島温泉」と名づけられました。泉質はアルカリ性単純温泉(源泉52.5℃・pH8.6)で、肌がなめらかになる湯として知られます。歴史の長い他の8か所と違い、ここは温泉そのものより松島湾の眺めが主役。観光とあわせて泊まる温泉地です。
- 山形県の温泉地 一覧&地図 — 蔵王をはさんで反対側。蔵王・銀山・肘折など11か所
- 福島県の温泉地 一覧&地図 — 南に隣接。高湯・土湯・磐梯熱海など8か所

